日本への旅

4月に約3週間ほど、日本に帰ってきました。

私のまわりでも、帰っていた方が多かったようです。やはりみなさん、お目当ては桜かしら。

 

前々回の帰国あたりからでしょうか、時期を選べるなら出来れば4月に帰りたいなと思うようになり、幸いにも旦那氏と私の職場が4月はまだあまり忙しくなく、かき入れどきである夏が始まる前にまとめて休みをとりやすいというのもあり、可能な限りそうしています。

 

まぁそんなこんなで帰ってまいりました。

私としては4月に帰る最大の楽しみといえば、やっぱりこれでしょう。

「劇場版コナン」

いや別に4月じゃなくても観られるでしょうけども。上映したてのフレッシュなコナンが観たいじゃないですか。

観たい日本映画が映画館でタイムリーに観られることなどとっくの昔に諦めた私ですが、コナンだけはどうしたって映画館で観たいのです。それだけが唯一の、大人になってから実家で過ごした頃の良い思い出として記憶に残っているのです。

よもやコナンは私の心の友、まさにセラピー。

 いつか絶対DVDを揃えるんだー。オー。

 

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ということで、桜が満開でした。

 

今回の帰国は、実家に帰らないというか帰れないということもあり、母と姉の住む「姉宅新居」へ居候させてもらうことになっていました。姉は無事に母と引越しを済ませ子供達と再び暮らし始めたわけですが、なにせ旦那さんとはまだギクシャクしているのでどうにもこちらも居づらいよなぁ、、、ということで、最初の一週間は母と旦那氏と旅行を楽しみそれから後半の滞在を姉宅でお世話になることにしました。

 

金沢から始まり、大津と京都、そして大阪へのお墓参りに、姫路と広島へ行きました。上の写真は金沢城で、桜はまさにピークでした。

高崎から金沢へ北陸新幹線で行きましたが、とても便利でした。車内も広くて綺麗でとても快適。お寿司も最高に美味しかった。是非次回もまた行きたいですね。

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私は大学と就職が京都と滋賀だったので、旅行をするならどうしてもそちらを廻りたい。なので今回も琵琶湖を見て、美味しい近江米の朝食を食べて、京都駅でご飯を食べて「擬似あの日の関西生活」を満喫。あー、ハッピー。

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こちらは京都駅にある中村藤吉の生茶ゼリー。滞在中にテイクアウトしてホテルで食べて、新幹線口でもう一度買って車内で食べる幸せ。お腹はパンパンですがそれでも食べます。(記事に写真を載せるつもりがなかったので、まったく自分用の画質ですみません)

もしもいつか日本に帰ることがあるのなら、その時は断然、京都にも琵琶湖にも近い大津に住みたいなとやはり思うのでした。

 

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今回、大津の宿泊は大津プリンスを利用しました。春も秋も大変混雑する京都駅は荷物を預けたくてもコインロッカーが足りなくなりますが、大津プリンスさんは京都駅にある出張所でチェックイン前に荷物を預けることが出来るので非常に便利でありがたかったです。スタッフの方の対応もとても丁寧で素晴らしく、さらに大津駅とホテルの間はシャトルも出ていてもう最高そして感激。タイムセール?を利用してお得な料金で部屋をとることができて、本当にラッキーでした。次回も必ず、こちらに泊まろうと思います。

 

金沢と広島で旦那氏は大切な知り合いに会うため途中別行動をしたのですが、母は大津から合流したので金沢では私は一人で買い物をしてブラブラし、広島では母と二人で広島駅を散策し広島焼きを食べました。姫路のホテルで朝食をお腹いっぱい食べた後でしたが、どこも満席のお店ばかりでたまたま立ち寄ったお店の席が残り数席空いていたので、これは今のうちに食べておかなければということで二人ともヒーヒー言いながらも完食。苦しいのだから二人で一つを分ければ良いものを、せっかくだからと一人一つずつ食べました。そしてとても美味しかった。「広島焼きを食べた」という事実と「旅先で名物を母と食べた」という事実が相まって、ことさら良い思い出になりました。

 

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一口食べてから「あ!撮らなければ」と思い、食べたという証拠にパシャリ。美しくなくスミマセン。

そして旦那氏と再び合流して、最後の目的地、宮島へ。

丁度良く、夕陽の時間帯に着きパシャリ。

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夕陽と鳥居と干潮を見たかったので、到着した日はとても嬉しかったです。

が、潮の満ち引きを調べていかなかった私は、翌朝ショックを受けるのですね。

帰りの新幹線の時間と、観光客の少ない時間に静寂の中で厳島神社を参拝したいという思いとで、朝食前の早朝参拝をすることにしたのですが、、、昼過ぎにならないと満潮は見れなかったわけですね。どうしても海に浮かぶ(ように見える)厳島神社の回廊を歩きたかったのですが、今回は残念でした。次回は時間を調べて是非、満潮時の参拝をしたいと思います。
でも早朝参拝は静かで美しくてとても良い時間を過ごせました。

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そんなこんなで無事に楽しい旅行を終え、すっかりジーンズもきつくなったところで地元の群馬へ戻ります。

そして姉宅へ。

二人の姪っ子もすっかり大きくなり、なんだか子供って頼もしい。

姉は別居中の幻の10ヶ月を埋めるべく、どうにも頑張りすぎているようで見ていて本当に苦しかったですが、まぁそれは本人のみが解消できる心の溝のはず。これからも応援し続けますが、今回一緒に過ごせてとても楽しかった。

二人とも最近はお酒をめったに飲まない日々ですが、一緒にいる間はここぞとばかりに毎日晩酌したり、つまみの奪い合いをしたり、ファミコンで競い合ったり、ツインビーとアイスクライマーでお互いのアイコンを潰しあったりとそれは楽しい姉妹の時間を過ごせました。

そして昔のように連日買い物に出かけたりと、そんなことがとても心地よいのですよね。姉妹とは不思議なものだなとしみじみ感じた時間でした。会えば触れれば昔に戻ったかのような近い関係で、お互いの、少なくとも私には姉の心情や行動が手に取るようにわかったり。そして細かい記憶はすっかり忘れて残ってないけど、幼少期も一緒に過ごした紛れもなく血の繋がった姉妹であり家族なのです。この絶対的な事実の力よ。家族って本当に不思議だなとあらためて思いました。

新居でも姉は怒れるトラだったので家の空気は大方ヒリヒリしていましたが、普段は誰もツッコミを入れられない大虎に、年を重ねた妹の特権で私は蹴りをくれたりツッコミ倒したり愛ある暴言を吐きあって子供たちさえも笑わせたりと、まぁ私のやるべきことはやったかなと思います。

いじれば大変面白い人なのに。でもあんなに怒っていたら、近づけないよなぁ旦那さんも。昔からですがよりを戻した今もあまり口をきかない姉の代わりに旦那さんの日々の心境なども聞きながら、母と姉と生きてくれていることに感謝を伝えました。

するととても寂しそうに「追い出されたら、カナダに行くから良いんだよ、、、」とボソッとつぶやいた義兄。追い出されたら、実家に帰りなさいな。あなたには帰る実家がまだあるじゃないか、とツッコミ損ねたのが今回の帰国での一番の心残りです。

 

とにもかくにも、何を食べても美味しい、そして食べ物ごとにいろんな感情や感傷が渦巻いて「あれもこれも食べなければ!」と食べ続けたので今回も大変シシオの付いた帰省となりました。

 

そして今回初めて、私も旦那氏も「いつか日本に帰りたいかも」と思う心境の変化がありました。年月が変えたのか、はたまた加齢が何かを変えるのか。カナダに来てからこれまで一度も思ったことのない感情です。年をとるのも悪くない。いやぁ本当に、悪くない。

 

カナダに帰国する日、旦那氏は実家に帰ってから12キロ太りプチ鬱になって羽田空港に現れました。ポッチャリと肉の付いた顔にぬいぐるみみたいに陥没した丸い黒目をしてやってきた旦那氏。見た瞬間にわかりました。やっぱり今じゃないんだよな日本で暮らせるのは、と。今はまだ旅行や一時帰国がいいとこで、生活するのは今じゃない。もしも日本に帰るなら、その時は準備を整えてからベストな形でベストなタイミングで導かれるだろうと、なんとなく楽しみに思うのでした。まだまだ日本では家族などいろいろなものにエネルギーを食べられてしまう旦那氏と私にとって、そういう理由があってなぜか海外に送られて暮らしているんだなぁということもしみじみ理解しました。

帰省する前はカナダにいろいろ不満がありましたが、ここで生きている・生かされている意味をわかった気がしました。ありがたく、今を生きます。

 

そして。

今回の帰国で私がとても気になっていたのは父のことですが、日本に到着した翌日に祖母のお墓まいり用のお花を買うため実家の近くのスーパーに買い物に行った時のことです。駐車場の片隅にどこででも見かける、そして父も乗っている一台の軽トラを発見しました。どうにもその軽トラが気になった私は、その車から少し離れたところに停めた母の車の中で一緒に話していた母と旦那氏に「あれは父のではないか?」とやや本気で、少し冗談のつもりで言いました。二人は否定しましたが、やがて動き出したその軽トラがこちらの方向に向かって走り始めるやいなや「あ!父だ!」とみんなで大騒ぎ。咄嗟のことで助手席に座っていた旦那氏は運転席にいた母に隠れるように言い自分は横を向いて顔を見せないようにし、後部座席にいた私は旦那氏の背もたれの横からしっかりと念願の父の姿を見ることが出来ました。孤独に苦しんでいたら可哀想だなとそればかりが頭によぎった父の顔は、なんとも晴れ晴れとした表情で憑き物が落ちたかのようでした。母にはとても言えませんが、そんな父の姿を見て「離婚はお互いにとって、積年の恨みと怨念を解消したのではないか」としみじみ旦那氏と話しました。何にせよ、すっきりとした父の姿を見ることが出来て本当に本当に良かった。私の肩からも心からも、憑き物が落ちたような軽さを感じ日本旅行を楽しむことが出来ました。それがたとえあの時一瞬の父の姿だったとしても、きっとご先祖様が見せてくれたサインなのだと思っています。

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無事にカナダの自宅に戻ってくると、愛猫ファイブの子猫トリオが「帰って来たの!?捨てられたと思ったよ!!!」と全身全霊で訴えてきた姿がなんとも愛しい限りでした。帰ってこれる場所があって、迎えてくれた家族ニャンズがいて、ありがたいなぁと喜びを感じたのでした。写真はすっかり日常に戻ったトリオニャンズです。前よりもさらに甘えるようになったかな。

 

いい旅でした。

 

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